本校では、本年度より、新しい価値を持ったモノ・コトを作り出すことができる「豊かな感性・表現力」を備えたエンジニアリーダーの育成を目的とした「しなやかエンジニア教育プログラム」を開始しました。
本教育プログラムの科目の一つである「基礎イノベーティブ・ワークショップ」の授業として、9月9日〜11日の3日間、本校、並びに奈良女子大学、奈良教育大学と合同で「プロダクトデザインワークショップ」を実施しました。今回のワークショップは、本校の卒業生でもあるHILLTOP株式会社 企画開発推進部 / プロダクトデザイナー 森下 陽介 氏を講師としてお招きして、奈良女子大学 2名、奈良教育大学 1名、そして本校から11名の計14名の学生が参加して実施されました。「握るモノの作製」をテーマに、スタンプの制作を行い、プロダクトデザインの「プロトタイピング(試作品(プロトタイプ)を使って検証や改善を繰り返す手法)」というプロセスを体験しました。
まず1日目は、森下氏よりプロトタイピングとは何か、またプロトタイピングを進める上でのUXデザイン(ユーザーエクスペリエンスデザイン)の手法として5W1H、ペルソナ手法などについて講義していただきました。また、学生が事前課題として準備してきた身の回りの「握る」ものの写真をベースに、チームでブレインストーミングを行い、「握る」に対するアイデア発散を行いました。
2日目は、1日目の講義内容に沿って、学生各自がスタンプの持ち手部分のUXデザインを行い、SolidWorks(CAD設計ソフト)を利用してスタンプのハンコ部分のデザインとスタンプの持ち手部分の制作を行いました。
3日目の最終日には、学生自身がスタンプに込めたコンセプトや作品の背景にあるUXデザインなどを説明しながら作品発表を行い、森下氏から学生一人ずつに対し講評をいただきました。
今回のワークショップを通じ、モノづくりにおけるプロトタイピングの位置付けや重要性を理解するとともに、プロトタイピングのプロセスとしてアイデア発想や、5W1H、ペルソナなどの手法を知識だけではなく実体験できたことは、学生にとって今までにない学びとなり有意義なワークショップとなりました。
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(森下氏とワークショップ受講生) |
(学生のスタンプ作品) |
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(作品発表の様子) |
今回、HILLTOP株式会社 森下様には、多大なるご協力をいただきましたことに感謝申し上げます。ありがとうございました。