
※平成30年度 「COC+政治経済」 実施の様子
≪COC+ 政治経済 本科3年生 全学科一般必修≫
「COC+ 政治経済」では地域創生理解科目として、奈良県が抱える重点課題を解決できるリーダーの人材育成のために、奈良県の地域産業・経済に対する理解を深め、地元企業の魅力を発見し、地域への愛着を高める授業を実施しています。
令和元年10月3日(木)より全7回実施し、奈良中央信用金庫様や県内企業5社による、奈良県経済と実際のものづくりの現場に関する特別講演も予定しております。
それに基づいて学生たちは、現場が抱える課題や問題に対して技術者の立場から商品・サービスのアイデアを考え、グループに分かれて事業計画書を作成します。
授業期間半ばには、その事業計画書を県内企業5社に見ていただき、最終日には奈良中央信用金庫様に評価して頂きます。
≪COC+政治経済 講義内容≫
≪COC+ 政治経済 担当 竹原 信也 准教授・板倉 和裕 特命助教≫
第1回 奈良県経済の現状と課題 : 奈良中央信用金庫様による特別講演
令和元年10月3日(木)および4日(金)、本校地域創生交流室において、全学科3年生を対象とした『COC+政治経済』の授業が開講されました。
本授業では、COC+における地域理解教育の一環として、奈良県の産業と経済の現状と課題を理解し、エンジニアの立場で地域活性化に向けたアイデアを考え、それを具現化していく為の事業計画書を作り上げます。最終発表(プレゼンテーション)では、奈良中央信用金庫様に臨席いただき、プロの視点で評価していただきます。
第1回目は、奈良中央信用金庫様の特別講演を通じて、地元奈良県における産業と経済の現状と課題について学びました。
はじめに、担当教員の竹原准教授と板倉特命助教より、全8回の授業概要、評価方法、学習の到達目標について説明がありました。

担当教員 竹原准教授
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担当教員 板倉特命助教
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次に、奈良中央信用金庫 地域産業創生部 山田様による「奈良県経済の課題」と題した特別講演が行われました。

講師紹介の様子
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奈良中央信用金庫 山田様
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冒頭、経済の学習の導入として、身の回りで目にする金融機関の役割、種類、業務について紹介がありました。
続いて、様々なデータを用いて、奈良県の地理・経済・産業に焦点をあてる内、奈良県の製造業においては、高齢化、後継者不足、海外との競争力、観光業においては豊富な資源が活かしきれず消費行動に結びつかない、など全般的に経済が弱いという課題が浮かび上がってきました。
これらを解決するためには、働く場所としての魅力ある企業の創出、既存の県内中小企業の成長と発展、新規事業の創出が急務であると、山田様は力をこめて話されました。
最後に、出席した学生たちへ「奈良県に愛着を持ち、想像力・実践力・技術力、さらにはベンチャーマインドを兼ね備えたエンジニアになって、地域社会で活躍されることを期待します」とメッセージをいただき、日々過ごしている奈良県をあらためて俯瞰し、理解を深めるよい機会となりました。
【10月3日(木)1・2限目 電気工学科と物質化学工学科】
特別講演の様子
【10月3日(木)3・4限目 電子制御工学科】

講師紹介の様子
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学生に意見を確認する様子
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【10月4日(金)5・6限目 機械工学科と情報工学科】

授業の様子
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質疑応答の様子
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≪COC+ 政治・経済 担当 竹原 信也 准教授・板倉 和裕 特命助教≫

奈良県内企業様による特別講義と、学生による事業計画書の中間発表の様子
令和元年10月25日(金)と11月7日(木)に、地域創生交流室において、本科3年生を対象に、 『COC+政治経済』奈良県企業様による特別講義が行われました。

竹原 信也 准教授
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板倉 和裕 特命助教
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この特別講義は、本校と奈良中央信用金庫様との"地方創生コラボ企画"として、奈良県内の多岐にわたる業種の企業5社(「卸売」「プラスチック製品製造」「機械製造販売」「精密機器製造」「商社」)を招き、本年度で4回目となります。
本科3年生1学科につき1企業が、事業内容や業界動向、抱えている課題等について、学生に直接お話しいただくことで、地元企業の魅力を知ると共にベンチャーマインドの涵養を目指しています。
学科 × 県内企業
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企業紹介等
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機械工学科 × 奈良精工株式会社
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「こんなものがあれば」「この問題を解決できれば」といった「お客様の想いを形にする」オリジナルなものづくり実現の為に、光学機器という一分野に固執せず、異分野・異業種であっても積極的にマッチングを図り、自らのチャンネルを拡大させながら、長年の精密部品加工で培った技術と経験をバックボーンに、ISO認証取得や新規設備の増強など、自らの加工品質のレベルアップにも積極的に取り組む企業です。) |
情報工学科 × フルックスグループ
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青果仲卸事業、直販事業、カット野菜事業、ミールキット事業、夕食宅配事業、おせち事業などを通じ、生産者が作られた「大地の恵み」である青果物を「余すところなく使い切る、売り切る」をミッションに、創業55周年を迎えられ、新たなステージへと、常に「変化対応」し「価値創造」に挑戦している企業です。 |
物質化学工学科 × 広陵化学株式会社
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プラスチック射出成形メーカーとして創業されて以来、主に食品容器と臨床用器材の分野で、最高品質の商品を提供しておられ、さらに組織や技術開発、販売手法などの企業活動で継続的なイノベーションにより、収益力の高い新規事業分野の製品を次々と生み出す企業です。 |
電子制御工学科 × 奈良OAシステム株式会社
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平成元年に「夢は大きく」をコンセプトに設立し、OA機器・複合機・ビジネスフォン・システム開発・中古コピー機販売、WEB制作等のオフィスに関する総合商社で、「信用と信頼」をコンセプトに奈良県に密着したサービスで地域貢献を目指す企業です。 |
電気工学科 × 株式会社品川工業所
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餅つき機やたまご焼成機などの食品加工機械・製菓機械の製造を中心に、混合攪拌機・造粒機などの理化学用機械の開発・製造・販売までを手がける明治43年創業の老舗企業です。多様化・複雑化、高品質化する業界のニーズに対応し、技術とハートで食・未来を拓き続けている企業です。 |

奈良精工株式会社
令和元年10月25日(金)5・6限目に機械工学科3年生を対象に、奈良精工株式会社 代表取締役社長 中川 博央様を講師としてお招きし、特別講義を開催しました。

特別講師紹介の様子
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奈良精工株式会社 代表取締役社長 中川 博央様
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事業計画書発表の様子 (奈良精工株式会社様)
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事業計画書発表の様子 (奈良中央信用金庫様)
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奈良精工株式会社様による総評
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奈良中央信用金庫様による総評
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フルックスグループ
令和元年10月25日(金)7・8限目に情報工学科3年生を対象に、フルックスグループ 代表取締役 黒田 久一様を講師としてお招きし、特別講義を開催しました。

フルックスグループ 代表取締役 黒田 久一様
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特別講義の様子
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事業計画書発表の様子 (フルックスグループ様)
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事業計画書発表の様子 (奈良中央信用金庫様)
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フルックスグループ様による総評
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フルックスグループ様による総評
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広陵化学工業株式会社
令和元年11月7日(木)1・2限目に物質化学工学科3年生を対象に、広陵化学工業株式会社 取締役営業部部長 諏訪 敏様を講師としてお招きし、特別講義を開催しました。

広陵化学工業株式会社 取締役営業部部長 諏訪 敏様
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特別講義の様子
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事業計画書発表の様子 (広陵化学工業株式会社様)
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事業計画書発表の様子 (奈良中央信用金庫様)
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広陵化学工業株式会社様による総評
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広陵化学工業株式会社様による総評
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奈良OAシステム株式会社
令和元年11月7日(木)3・4限目に電子制御工学科3年生を対象に、奈良OAシステム株式会社 顧問 諸富 誠治 様を講師としてお招きし、特別講義を開催しました。

奈良OAシステム株式会社 諸富 誠治 様
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特別講義の様子
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発表前後の空き時間の様子
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事業計画書発表の様子 (奈良OAシステム株式会社様)
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事業計画書発表の様子 (奈良中央信用金庫様)
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奈良OAシステム株式会社様による総評
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株式会社品川工業所
令和元年11月7日(木)5・6限目に電気工学科3年生を対象に、株式会社品川工業所 代表取締役社長 庄野 明様を講師としてお招きし、特別講義を開催しました。

株式会社品川工業所 代表取締役社長 庄野 明様
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講義の様子
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事業計画書発表の様子 (株式会社品川工業所様)
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事業計画書発表の様子 (株式会社品川工業所様)
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事業計画書発表の様子 (奈良中央信用金庫様)
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株式会社品川工業所様による総評
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学生は、定められたタイムスケジュールに従って、企業様と奈良中央信用金庫様の双方に,グループワークで作成した事業計画書を発表しました。持ち時間を精一杯活用して、自分たちの事業計画書の魅力を伝え、各ブースは大変盛り上がりました。そして、発表内容に関し直接アドバイスをいただき、発表前後の空き時間にはアドバイスをもとに改善作業を行いました。
最後に、企業様から「事業というのは、事業計画書に盛り込まれた内容を必ず実施し成果を出さなければならない厳しい世界であるということを肝に銘じ、最終発表に向けてさらに熟慮したものに作り上げていってください」との学生へのあたたかい激励をいただきました。
奈良中央信用金庫 堀内 厚男様からは、成功する事業計画書のプレゼンテーションの極意として、その事業を実現するための社会的な必然性・将来性・熱意を十分に訴えることで、周囲を動かすパワーが備わるというアドバイスをいただきました。
この激励とアドバイスを受け、学生たちは魅力的な事業計画書を最終グループ発表で披露できるよう、準備に取組んでまいります。
≪COC+ 政治経済 担当教員 竹原 信也 准教授・板倉 和裕 特命助教≫
第7回 グループ発表 奈良中央信用金庫様による評価
本科3年生5学科共通の「COC+政治経済」では、地方創生推進事業COC+の一環として、本校と地元金融機関・県内企業との地方創生コラボ企画により、奈良県経済の現状や課題を知り、技術者の立場から商品・サービスのアイデアを考え、事業計画書の作成に取り組んできました。

担当教員 竹原准教授
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担当教員 板倉特命助教
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令和元年11月15日(金)・21日(木)の二日間、本校地域創生交流室において、奈良中央信用金庫 地域産業創生部の山田様と堀内様をお招きし、 「第7回 グループ発表 奈良中央信用金庫様による評価」と題して、これまで作成してきた事業計画書のグループ発表が行われました。

奈良中央信用金庫 山田様
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奈良中央信用金庫 堀内様
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各班7分(発表5分+質疑応答2分)という制限時間の中、パワーポイントを使ったプレゼンテーションを行いました。
奈良中央信用金庫様と教員の評価基準は、事業内容と表現の二つの指標から行われました。
事業内容 |
表 現 |
1.新規性
2.実現性
3.事業性
4.社会的必要性
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5.発表構成
6.視聴覚資料の活用
7.話し方・振る舞い
8.質疑応答での対応
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上記に加え、Googleフォームを用いて、学生相互による評価も行われました。発表スピーチやパワーポイントの完成度に関する評価やコメントをしたり、人気投票をしたりしました。
方 法 |
5段階投票 |
☆ "Googleフォームについて
スマートフォンを用いて、QRコードから各班の評価ページにアクセスし投票したり、コメントを投稿したりします。投票された相互評価の結果やコメントは即時に集計され、パソコンやスマートホンの画面上に表示されるというシステムです。 |
5: excellent とてもよい
4: good よい
3: average 普通
2: under average 普通以下
1: poor よくない
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学生は、自分たちの発表に対する評価をリアルタイムにフィードバックされることで、継続すべき良い点や改善すべき悪い点を素早く理解でき、その結果に対して意欲的に向き合う姿勢が見られました。

スマートフォンを用いた投票の様子
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各グループへアクセスするQRコード
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人気投票の即時開票結果の様子
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質疑応答の様子
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優秀チームへの賞品授与の様子
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機械工学科 令和元年11月15日(金)5・6時限目

学生の発表の様子
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奈良中央信用金庫様の講評の様子
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奈良中央信用金庫賞を受賞した機械工学科の学生たち
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情報工学科 令和元年11月15日(金)7・8時限目

学生の発表の様子
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活発な質疑応答の様子
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奈良中央信用金庫賞を受賞した情報工学科の学生たち
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物質化学工学科 令和元年11月21日(木) 1・2時限目
学生の発表の様子

奈良中央信用金庫賞を受賞した物質化学工学科の学生たち
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電子制御工学科 令和元年11月21日(木) 3・4時限目
学生の発表の様子

奈良中央信用金庫賞を受賞した電子制御工学科の学生たち
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電気工学科 令和元年11月21日(木) 5・6時限目

学生の発表の様子
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竹原准教授の講評の様子
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奈良中央信用金庫賞を受賞した電気工学科の学生たち
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学生は、効果的なグラフの使用によって、視覚効果に優れたスライドを披露しました。そして、自分たちの作成した事業計画書は必ず実現できると、内容に自信を持ち、心がこもったプレゼンテーションをすることができました。
奈良中央信用金庫 堀内様からはすべてのグループの発表に対してアドバイスをいただきました。収益面、新規性に関しては甘さについてご指摘もいただきましたが、学生らしい柔軟な発想力と、中間発表から短い期間で完成度をあげた集中力をご評価いただきました。
最後に、竹原准教授から「この特別講義で、プレゼンテーションの場数を踏み、経験を増やすことが実力に繋がり、卒業研究発表会や学会発表、社会に出てからの事業提案等、将来の発表の機会に役立ててください。」との激励の言葉がありました。