奈良高専は、平成28年10月28日(金)に、奈良市立三笠中学校で行われた「キャリア教育参観」の中の3年生
対象「高校授業体験」の1プログラムとして出前授業を行いました。
この催しは、三笠中学校が周辺の高校から様々な教科担当の教員を招待し、生徒さんに高校で行われている
ような授業を受けてもらうという内容になっています。
本校は理科の授業体験担当で、情報工学科 松村 寿枝 准教授により「音を見てみよう-フリーソフトで音を分析
する-」と題して行われました。
授業では、まず奈良高専について紹介があった後、松村准教授が研究する音声工学・音響工学について説明が
ありました。
その後はお待ちかねの実験です。まずは、フリーソフトを使用してどこまで高い周波数の音を聞き取れるかという
可聴域のチェックを行いました。
一般的に年齢が高くなるとともに、可聴域は狭くなります。実際、この実験でも音が高くなるにつれて、生徒さんた
ちよりも参観に来られていた保護者の方から早い段階で「もう聞こえない」と声があがっていました。
次の実験は、音に含まれる周波数成分を見ることができるフリーソフトを使用して、様々な音の分析を行いました。
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生徒さんの声の周波数を分析。
このようになりました。
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それ以外にも、リコーダー、カスタネット、タンバリン、ウクレレといった楽器の周波数成分を分析しました。

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事前に生徒さんたちに音の分析をしたい物を準備してもらっていました。
一人は、防災用ラジオに付いたサイレン。約600Hzの周波数でした。救急車などのサイレンについては、多くの人が聞き取りやすい周波数に決まっていて、これより少し高いくらいだそうです。
もう一人は、打楽器を叩くばちを2本持ってきてくれたので、ばち同士で叩いてみました。こちらは、先に試したカスタネットとよく似た周波数成分になっていることが分かりました。
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この日、実験で使用したフリーソフトは誰でもインターネットでダウンロードできるので、興味のある方はぜひ検索
してみてください。
授業の最後には、質疑応答が行われ、生徒さんたちから「奈良高専の魅力は?」「どんな研究ができる?」「授業
科目は普通の高校と違う?」といった様々な質問がありました。
2時間近くの長時間の授業でしたが、皆さん楽しみながらも集中して授業を受けられていました。