≪地域学 担当 竹原 信也 准教授 ≫

第12週 特別講義 奈良高専 物質化学工学科 中村秀美教授
「間伐材イノベーションで林業振興を目指す取り組み」~おがくず化、そして最先端のバイオマス素材への活用~
2019年7月9日(火)本校地域創生交流室において、本校物質化学工学科 中村秀美教授による第12回『地域学』(担当教員:竹原准教授)の特別講義が行われました。
今年度前期の『地域学』では、奈良県の重要課題の一つである林業の復興にスポットを当て、その事例として、吉野町の製材業を題材に、同町の活性化と地域のグローバリゼーションについて受講生が考察を重ねてきました。
中村教授は、現在、本校が地域創生推進事業(COC+)の一環として取り組んでいる地域共創研究クラスターの一つである「環境クラスター」のリーダーとして、木材を主原料とする最先端バイオマス素材であるセルロースナノファイバー(CNF)の研究開発に取り組んでおり、本研究テーマは、平成30年度より学内で新設された「奈良高専特色研究※」の採択テーマともなり、注目を集めております。

(竹原准教授による中村教授の紹介)
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(物質化学工学科 中村教授)
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今回の講義では、中村教授が取り組むCNFを用いた複合化プラスチックの開発を中心に、実用化に向けた課題や将来的な展望について講義が行われ、CNFを糸口に、奈良県の豊かな森林資源を背景とした木材の活用拡大への期待と熱い思いを受講生に伝えていただきました。

(講義の様子)
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(質疑応答の様子)
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受講生たちは、今回の講義を通じ、奈良県の重要課題である林業の復興において、木材利用の用途拡大の重要性や最先端研究であるCNFの秘めた可能性を知ることで、木材への関心を高めるよい機会となりました。
※「奈良高専特色研究」とは、学内の独自制度として平成30年度よりスタートした制度で、特に社会のニーズに応えた研究テーマを学校あげて重点的に支援し、広く地域社会への研究成果の還元を目的としたものです。