
大和郡山市内に生産拠点(奈良工場)を構える株式会社丸島アクアシステム様(本社:大阪市)に、平成28年6月6日(月)、地元企業との交流を深める地方創生(COC+)事業の一環として教職員・学生計7名で工場見学をさせて頂きました。
御社は、ダム・河川用水門設備、除塵設備、橋梁・水圧鉄管、水処理設備、エコエネルギー設備、津波・高潮対策水門設備等により「水を活かし、水に生きる」水関連事業へ取組む、創業80年を超える老舗企業です。この長い歴史の原点となる製品第一号は、溜池栓でした。技術の蓄積が、私たちの快適な暮らしを支える構造物を生み出しています。
「緑化優良工場」に指定され、現在増設中の土地を含め広大な敷地の中には、巨大鋼構造物加工に最適な工場が建ち並び、その横には仮組立や塗装・出荷、保管などを行う屋外ヤードや最新技術を駆使した実験用水槽のある水理研究所などがあります。そのスケールの大きさと従業員の皆さんの仕事に対する誇りを丁寧なご紹介により体感しました。まさに、技術士、技術士補、RCCMなどの資格を取得した技術者による、国土強化を支え続ける真のゲートトップメーカーです。
全国的に大災害の頻度が高まる昨今、国民の防災意識も強まっています。津波がくると、その巨大な力を利用して海の中から現れる新型防波堤、「流起式可動防波堤」は、ぱたぱたやからくり屏風・やじろべえなどのおもちゃをヒントに、柔軟な発想から生まれた画期的な設備です。
問題解決にあらゆる角度から取組む強さと可能性を目の当たりにしました。今後、当事業分野への期待も大きく、魅力ある地元企業として親しみを深めました。
工場見学の後行われた質疑応答でも、活発な意見交換が行われました。特に、参加した学生からの「製品の受注は、お客様からの仕様の製品が多いのか、それとも、御社が独自に設計し、生産する製品が多いのか。」と言う質問に対して、「主に国土交通省や県庁からの直接受注ですので、仕様書はありますが、製品は一品一様で製品ごとに異なった様式です。よって、弊社がこれまで培ってきた実績とノウハウでアイディアを出し、最新の技術を駆使してお客様のニーズにマッチした製品を提案させて頂いております。」との回答を頂くなど有意義な意見交換の場となりました。
このように、社会インフラ製品の提供を通じ、社会貢献をし、新しい事業・分野・システムへの挑戦を展開していく奈良県の優良企業を見学し、地方創生(COC+)事業に取り組む本校にとって、地元への人材輩出は使命であり、この度の工場見学は参加した学生にとっても地元企業を肌で感じ事業内容を知る良い機会となりました。これを機に、御社と本校との交流をさらに深めてまいります。