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社会科学特論 最終発表会に、吉野町 木のまち推進室 地域おこし協力隊の皆様がご参加くださいました。(2017年9月7日掲載)

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第15週 最終発表会
吉野町 木のまち推進室 地域おこし協力隊の皆様がご参加くださいました。

「社会科学特論」(担当教員:竹原 信也准教授)では、"工学的な知識を持つ技術者がどのようにして地域社会の問題にアプローチしていけばよいのか"をテーマに、地域産業・経済の課題を解決するために、様々な分野への関心・知見の獲得を目的としてオムニバス形式の授業を行ってきました。

平成29年9月4日(月)、本科5年生選択必修者を対象に大講義室において、吉野町 木のまち推進室 表谷 充康様と地域おこし協力隊 徳永 拓様、中村 智子様をお招きして、社会科学特論 最終発表会が行われました。今回の授業は、県内の林業活性化を念頭に、おがくずやセルロスナノファイバーをテーマに、学生がアイデア創出に取り組みました。

【吉野町 木のまち推進室 地域おこし協力隊の皆様】

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(表谷 充康様)

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(徳永 拓 様)

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(中村 智子様)

【3・4時限目】(電気工学科・物質化学工学科)

1班から8班のグループが5分(発表3分+質疑応答2分)という時間制限の中プレゼンテーションを行い、吉野町様、教員、学生それぞれが評定し、想いの共有を図る評価方法がなされました。

1  班 
セルロスナノファイバーの化粧品への応用 
~マニキュアのトップコート~

2  班 
奈良県林業の課題改善策

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3  班 
おがくずを活用したバイオトイレによる
新たな循環サイクルの提案

4  班 
奈良県林業の課題解決 ~林業×宇宙産業~

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5  班 
セルロスナノファイバーを活用した回路基板への応用 
~ペーパーデバイス~

6  班 
セルロスナノファイバーを用いた大型公園の建設

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7  班 
セルロスナノファイバー自動車の生産工場を奈良県に創設

8  班 
吉野杉の有効活用折り紙半導体デバイス

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3・4時限目の最終発表会にご参加いただいた吉野町 木のまち推進室 地域おこし協力隊の皆様と本校 物質化学工学科 中村 秀美 教授からそれぞれの班にコメントをいただきました。

【5・6時限目】(機械工学科・電子制御工学科・情報工学科)

1班から10班のグループが5分(発表3分+質疑応答2分)という時間制限の中プレゼンテーションを行い、教員、学生それぞれが評定し、想いの共有を図る評価方法がなされました。

1 班 
セルロスナノファイバーで作るロードバイク

2 班 
AII Wooden Car ~FROM YOSHINO~

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3 班 
セルロスナノファイバーを用いた事業 
~ビジネスシューズ~

4 班 
木くずから未来の繊維へ

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5 班 
セルロスナノファイバーによる
FRP(繊維強化プラスチック)開発

6 班 
おがくずの圧縮成形製品によるプラスチック製品への代替

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7 班 
セルロスナノファイバーメガネ

8 班 
大鋸屑を使ったスプレー製品

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9 班 
セルロスナノファイバーの技術を使い机や椅子を作成

10 班 
セルロスナノファイバーを利用した地図デバイスの開発

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本校 機械工学科 谷口 幸典 准教授に、5・6時限目の最終発表会に対するそれぞれの班へのコメントをいただきました。

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(担当教員:竹原 信也准教授)

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(物質化学工学科 中村 秀美 教授)

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(機械工学科 谷口 幸典 准教授)

【吉野町 木のまち推進室 地域おこし協力隊の皆様からのコメント】

表谷 様からは、「大変、ありがとうございます。桜で有名な吉野は、「木のまち」という顔も持っています。木のまち推進室は、吉野町の主要産業である木材関連産業の活性化に取組んでおります。その林業従事者の仕事を増やし、所得をあげていかなければなりません。そのために、木材の付加価値を上げるための努力を日々行っております。この度、機会をいただき、学生の皆さんからセルロスナノファイバーの可能性について、教えていただきました。これからも吉野町と積極的な連携をお願いし、今後の研究の糸口としていただければと思います。」とのお言葉をいただきました。

徳永 様からは、「私は、普段、木材の加工を通して木とふれあっているのですが、セルロスナノファイバーは今後の社会のために必要な取り組みだと思いながら、皆さんの発表を見せていただきました。森林には、木材供給だけでなく、酸素をつくったり、水質を浄化したりするはたらきも期待できます。さまざまな資源を供給してくれる森林の保全に努めていただければと思います。」とのお言葉をいただきました。

中村 様からは、「私は、木に関わって生活をしております。木をどういう風に加工するかということばかり考えておりましたが、皆さんの発表で木の加工について広い視点から考えるヒントをいただきました。木は木自体に魅力があるので、これをきっかけに近くの山に出かけたり、自然のあるところに出かけていただき、木にふれていただければと思います。これからも、頑張ってください。」とのお言葉をいただきました。

【本校 物質化学工学科 中村 秀美 教授からのコメント】

「アイデアを聞かせていただき、ありがとうございました。奈良県というのは、土地の7割が森林です。しかし、林業従事者の数は高齢化に伴い、年々減少傾向にあります。加えて、30年かけて育てた吉野杉でさえも、切って売ると一本数千円から数万円の利益しか得られません。親の代から年月をかけて育てた杉を売るには、勇気がいる現状です。そこで、切った木にいかに付加価値をつけて高収入を得るかということが、今後の課題となります。セルロスナノファイバーは一つの可能性を秘めたものだと思っております。しかし、中々課題が多く、奈良県には木材を加工する工場はありますが、パルプにして製紙用チップにする工場はありません。例えば、県内にこの工場をつくって、雇用に向けた取り組みも進めて行けたら地方創生につながると思います。そのために、皆さんの知恵やアイデアがこれからも必要になってきます。是非、若い皆さんの力を貸していただければと思います。」と、述べられました。

【竹原准教授からのコメント】

「様々な学科の学生が集まり、ユニークなアイデアが出されました。皆さんは将来工学的知識を持つ技術者となります。この授業を通して、地域に関心を持ち、地域がもつ可能性、今回は、吉野地域・林業のもつ可能性について知恵を出し合い共有できたことをうれしく思います。今後、皆さんから地域社会への様々な展開が生まれていくことに期待しています。」と、述べられました。

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平成29年度 社会科学特論

 

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